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海外閑話余談(1) :ジャパニーズ ビジネスマン

経済高度成長期 「24時間戦えますか?ジャパニーズビジネスマン」というCMがTVで流れましたが、その曲を、載せました。ボタンを押すと再生します

日本人サラリーマン,ビジネスマンの代名詞は,経済高度成長期なんといっても背広とネクタイ。

 

日本人にとって,この服装にこだわるというより,TPOの服装を考えるのが苦手なだけなのですが、

 

やはり海外でどういう服装をするのかは,頭を悩ませることがあり,いきおい無難なネクタイとスーツ姿になる。

 

ずいぶん昔の話だが,真夏に米国フロリダへ出張した時の事。フロリダのパームビーチからフロリダ半島の突端にあるキーウエストへ車で行こうという事で,道がわからないので道順をガスステーションで給油して,レジへ行って支払いをして店員に聞こうとしました。道順はすぐにわかり,国道1号線をまっすぐ南下すればよいということでしたが,

 

その時に店員から、ネクタイ姿の日本人を見て、君らはキーウエストへ何しに行くんだと聞かれたので,仕事だと言ったら「エー」と変な顔をされました。

フロリダの突端キーウエストは、広大な海岸があり、釣りのメッカでもあり、ビジネスマンなんてここにはいないのである。

 

ましてやネクタイとスーツを着た怪しい日本人はおかしいということでした。

 

さてここパームビーチからは1号線(米国の国道1号線は、東海岸ニューヨーク、ボストンなどの主要都市をすべて結び、その南端がキーウエストである)に乗ってひたすら南下すればその最終地点がキーウエストであり、途中、海の上を何キロにもわたって道路が続きます。

 

上の地図のように半島から30個以上の島をつなぐ大小の海上の橋があり、米国でもっとも美しいハイウエイと言われていて、特に有名なセブンマイルロードと言って、約11Kmの道路は、海上すれすれのところを走っていて、視界を遮るものがないので海の上を走っているような感覚になります。

 

この道路は、少し前のハリウッド映画アーノルド・シュワルツネッガー主演の「トゥルーライズ」の舞台になったところで、シュワルツネッガが疾走するこの道路上を垂直離陸ジェット戦闘機ハリアーのロケット弾が彼を爆撃して、この橋が次々と破壊されるというもので、なかなかのアクション映画でした。

 

キーウエストには、突端に米軍キーウェスト海軍航空基地があります。そこに強力なレーダーサイトがあり、我々はその電波の状況が車にどういう影響を与えるかということを調べに行ったものでしたが、まあビジネスで来ている人は皆無でしたね。

今でこそフロリダは若干退廃化していると聞きますが、当時はまだ活気があり、周囲を海に囲まれた一大観光地、輝くほどの南国でした。

もし観光で行くなら、また釣りが好きな人にはお勧めですね。

さて、もう一つ、スーツにネクタイという点での経験をしたことがマイクロソフト社との協議の時である。

 

製品の共同開発のため、マイクロソフト社本社へでかけ協議した時のことで、前日、シアトルから、レッドモンドへ入り、ホテルで休息していた時に

マイクロソフトから、会議はラフな服装、ノーネクタイ、ノースーツでやりますからという連絡がわざわざ入り、「へー日本人がネクタイが好き?なことをよく知っているな」と言いながら、翌日、通知に従って、カジュアルな格好で本社へ行きました。まあカジュアルと行っても我々としてはネクタイを外すだけなんですけど。。。

 

ここで欧米と日本のオフィス事情の違いを上げておくと、日本の場合は、オフィスというと99%以上が大部屋形式で1フロアーに多くの人が居て、研究なり事務仕事をやるというイメージですが、欧米、特に米国は、少なくともパーティションで個別の技術者の机は区切られていて、仕事中に横の人の顔が見えないようになっています。

 

そこで、マイクロソフト社はというとパーティションどころか、従業員全員すべてが個室です。きちんと天井まで壁とドアで仕切られており、例外なく、全員が個室でした。そして、この敷地には2階立て以上の高い建物はなく、たしか唯一ビル・ゲイツがいる建屋だけが3階建てだったと思います。

 

この本社には2000人以上の従業員居て、全ての人が個室を持ち、1~2階建てしかないのならどういうことになるのか? そうマイクロソフト社の敷地と建屋がどこまで行っても延々と続くということになり、とても広大な敷地になっています。

 

さて、会議は8時間以上に渡り、午前午後を費やして行われました。昼食はケータリングで、業者が会議室へ来て、飲み物と食べ物(主としてサンドイッチとフルーツですが)を机の上に用意して、昼食を取りながら会議を進めたものでした。

日本人はこういうやり方には慣れておらず、

ケータリング業者が会議室へ来て昼食を誂えるということには新鮮なことでした。

でもやはりネクタイと背広を着て、会議は会議としてやるほうが自分としてはやりやすかったかなとは思いましたね。

 

何が苦痛と言って、食事を取りながら英語で会話しながらヨモヤマ話を交えながら会議を進めるという事は、我々日本人にとっては非常に苦痛であるということです。これが日本語であっても同じでしょうね。

一つ思い出しました。この出席者の一人が、Bob Mckenjieという人で、名刺を交換した時に「ほー」と思ったものでした。

なぜなら、Bobという名前はその頃アメリカ人で最もポピュラーな名前で、しかもマッケンジーというのも一般的な名前で、日本人で言うと「田中太郎」というみたいなもので、Bobとファーストネームで呼ぶたびに違和感がなかった気がします。

 

ちなみに、私が新入社員の時の私が務めていた会社の社長の名前が「田中太郎」でであったために、入社して最初見た時に、銀行の例文みたいで、本当の名前なのかと思った事をよく覚えています。

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